第425章 拒絶

これほど出来た女性に好かれるなんて、嬉しいことだ。

けれど――彼はもう結婚している。しかも、妻を心から愛している。だからといって藤原未咲のもとを離れるなんて、どうしてもできなかった。

それでも松本夢子が傷ついているのを見ると、胸が痛む。

未咲を傷つけたくない。夢子も傷つけたくない。

――じゃあ、自分はどうすればいい?

松本夢子は期待に満ちた瞳で高橋祐介を見つめ、返事を待っていた。

高橋祐介は五分ほど沈黙し、やがて観念したように口を開く。

「夢子……君の気持ちは分かった。好きだと言ってくれたこと、本当にありがたい。けど……俺は未咲のところを離れられない。どうか許してほしい」

拒...

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