第430章 どれ一つ気に入らない

まるで、ある大富豪が息子をどうしてもハーバードに入れたくて、最低でも1億を寄付する――そんな話みたいだった。

そんな連中に、実力なんてあるはずがない。

金持ちの家だけじゃない。鶴来大智だって、結局は「金で作られた」大学生みたいなものだ。

当時、大智が海外留学したときも、鶴来家は相当な金をつぎ込んでいる。

だから肩書きだけは立派でも、いざ実力勝負となれば、国内の普通の大学の学生にすら劣る――そんな程度。

鶴来礼美は、息子が将来同じような人間になってほしくなかった。だからこそ、嫁には「本当に力のある女」を望んでいたのに。

まさか、息子が人の誕生日会に行って、よりにもよってプレゼントを...

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