第438章 許されない

「このクソ女! あたしの言うこと、全部聞こえないふりしてんのか!」

中年男が獰猛な顔で、上野千聡の前に立ちふさがった。

「いいか。今日は誰が来ようが、おまえは家から一歩も出さねえ」

「もうおまえの叔母にも話はつけてある。病院にツテがあるんだ。そこで腹の子は片づけてもらう。今後は山越英夫とは関わるな」

「嫌です」上野千聡はきっぱりと言い切った。「この子は、絶対に手放しません。今日、誰にも私と山越英夫の結婚は止められない。山越英夫本人が、私と結婚したくないと言うなら別です。でもそうじゃないなら、たとえ家族に見捨てられても、私は山越英夫と結婚します」

その言葉を聞いた男は、脇にあった箒を...

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