第442章 何かおかしい

松本夢子が頬を赤らめ、恥ずかしそうな顔をしたのは――なぜ?

これ、普通の友だち同士に出る空気じゃない。

藤原未咲は、その違和感を一瞬で嗅ぎ取った。

胸の奥が、ちくりと痛む。――嫉妬だ。

しかも彼女は見落とさなかった。松本夢子は明らかに、高橋祐介のことが好きなのだ。

その瞬間、未咲の頭にひとつの現実が突き刺さる。自分と祐介は、傍から見てもあまり仲がよさそうに見えない。いつもどこか、一定の距離を保っている。

その隙は、他人にとっては格好の入り口になる。

本当に仲がよくて、いつも寄り添っていれば、割り込む余地なんてないのに。

そう思った途端、未咲の心に――衝動が湧き上がった。

ち...

ログインして続きを読む