第445章 どう答えればいいのかわからない

 そう言いながら、彼女の口調にも迷いが滲んだ。

 上野千聡はよく分かっていた。今日が自分の結婚式なのに、両親が姿を見せない――それは、やはり体裁が悪い。しかも姑に問われたとなれば、どう答えればいいのか言葉が見つからない。

 返事を探している、そのとき。

 山越菜々枝が鼻で笑うように短く息を吐いた。

「どうしたの。続きは? お金持ちの友達が何人かいるからって、年上の問いかけにはまともに答える気もないわけ?」

 上野千聡は困り果て、それでも丁寧に言い訳をした。

「お義母さま……今日の結婚のことで、両親が少し反対していて。式には来ないと言っていて……どうかお気になさらないでください」

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