第62章

どこの馬の骨とも知れない若造が、なぜ名門である我ら神崎家より優れているというのか。

神崎小百合は、どうしても納得がいかなかった。

「本当に人を救う腕があるのかどうか、あたしがこの目で確かめてやるわ!」

彼女がそう言い放った直後のことだ。ベッドに横たわっていた老婆の顔が、突如として苦痛に歪んだ。

次の瞬間、老婆は「カハッ」と大量のどす黒い血を吐き出したのである。

その黒い血は強烈な悪臭を放ち、そばにいた者たちが思わず吐き気を催すほどだった。

誰も予想していなかった事態に、周囲は騒然となる。

しかし神崎小百合は、ここぞとばかりに高橋祐介を指差して叫んだ。

「ちょっと! どういう治...

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