第66章

まさか妻の買い物に付き合っている最中に、葉山梓の暗殺現場に出くわすとは思いもしなかった。

他人なら、迷わず妻を連れて逃げていただろう。

だが、葉山梓は藤原未咲の親友だ。

もし彼女が死ねば、未咲は自分を責めるに違いない。

妻にそんな負の感情を抱かせないためにも、高橋祐介は今回ばかりは介入せざるを得ないと悟った。

「二人とも隠れていろ! こいつらは私が引き受ける」

祐介は冷徹な口調で二人を車の陰に押しやった。

前方の名所孝一が震える声で訴える。

「高橋さん、奴らは武器を持っています、今の我々では敵うわけがありません! ターゲットなんか放っておいて、俺たちだけでも逃げましょう!」

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