第73章

高橋祐介の言葉を聞いて、野村拓也はようやく住所を送ってきた。

高橋祐介はスマホの画面に目を落とす。そこは昨日、景山家から譲り受けたばかりの新築分譲地ではないか。

しかし彼は深く考えず、すぐにその場所へと向かった。

一方、野村拓也は用事があると言い残し、先にその場を後にした。

高橋祐介は特に気に留めることもなかった。

……

その頃、新規分譲地の会場では、内装工事を終えたばかりのモデルハウスの周りに多くの人々が集まっていた。

中でも、最高級物件である『源流館』は一際注目を集めている。

「金瀬台にあるこの源流館、謎の大富豪が買い取ったらしいぞ!」

「ああ、そうらしいな。しかもこの...

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