第87章

沈黙する母と息子の様子を見て、藤原のお婆さんは目を細めてにこやかに口を開いた。

「別荘を買いたいというお前たちの気持ちは分かっているよ。これまでは機会がなかっただけさ。でも今は、麗があの藤原さんによく尽くしてくれれば、お小遣いだって弾んでもらえるだろうし、別荘を買うなんて時間の問題だよ」

その言葉を聞いて、内心不満を募らせていた福田彩花と藤原龍一の二人は、パッと喜びの表情を浮かべた。

確かにその通りだ。

「それじゃあ、しっかりと物件を見ておかないとな!」

そう言うと、藤原龍一はすぐにスマートフォンを取り出し、売りに出されている別荘の検索を始めた。

隣にいた福田彩花も、将来豪邸で送...

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