第95章

高橋祐介は何気ない一言のつもりだったが、まさかそれが真相を言い当ててしまうとは予想していなかった。

「そう考えると、問題は会場ではなく、このシャンデリアですね。紙は最も燃えやすい物質です。そこに光が一点に集中してしまえば、自然と発火するのは道理でしょう」

それを聞き、松本夢子は深く頷いた。

「なるほど……会場が不潔だったわけではなく、純粋にこのシャンデリアの構造的欠陥だったということですね!」

彼女は即座にその事実を手帳に記録し、以前絵画が焼失した原因として特記した。

「一階に関しては、これでもう問題ないはずです」

高橋祐介は再度あたりを見渡したが、特に欠点は見当たらなかった。

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