チャプター 104

ナサン視点

俺は書斎の扉を、書棚ががたがたと鳴るほどの勢いで蹴り開けた。そこで目に飛び込んできた光景は、腹に刃を突き立てられたみたいだった――父とエリックが頭を寄せ合い、巨大なオーク材の机いっぱいに書類を散らしている。二人は同時に顔を上げ、エリックの表情はみるみる罪悪感に染まったのに、父の顔だけは微動だにしなかった。

「こんなの、ありえない!」俺の声が木張りの壁に反響する。全身が怒りで震え、視界が琥珀色に滲んだ。内なる狼が危ういほど表へ躍り出ようとしている。「手続きも、予告もなしに……俺の生まれながらの権利を奪うなんて、勝手すぎる!」

父は背筋を伸ばした。その姿勢から放たれる圧――家の中...

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