第107章

エリック視点

けたたましい電話の呼び出し音に、眠りの底から引きずり上げられた。意識が戻りきる前に体が強張る。隣でリサが寝返りを打ち、何か言いかけたように聞こえたが、言葉になっていない。俺はナイトテーブルをまさぐって携帯をつかんだ。画面には午前二時十七分。発信者は「警備班」。

「エリックだ」眠気で喉が重いまま出る。

「閣下、ただちにレイノルズ邸へお越しください」警備の声は抑制が利いていて、職務的だった。だが、その奥に張り詰めたものが滲んでいる。「至急です」

「何があった?」ベッドの縁に腰をずらし、脚を下ろしながら、もうジーンズに手を伸ばしていた。

「……電話では、申し上げられません。評...

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