第143章

マシュー視点

弁当箱のサンドイッチにかぶりつき、眉間にしわを寄せたまま思考に没頭していた。スター・シャドウの群れが設けた仮設の医療室、その隅の席で、データシートや投薬一覧を机いっぱいに広げている。ここ数日、俺はジュリアの手伝いをして、抗ウイルス薬の処方を狼男の代謝に合わせて最適化してきた。二〇〇〇年代初頭の医学文献では狼男の生理に関する記載が乏しく、治療プロトコルのほとんどは現場での微調整が前提だった。

「アシクロビルの量を落として、代謝調整剤を増やせば……」俺は独り言ち、紙の上で素早く数値をはじく。意識の奥底から、相棒の狼ハティが低く唸り、賛同の気配とともに温かな誇らしさを送り込んできた...

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