第174章

ジュリア視点

新婚旅行。パリ。いま、この瞬間。

頭が追いつかなかった。ついさっき強まったばかりのつがいの絆を通して、彼の興奮が泡みたいにぷくぷくと湧き上がってくるのがわかる。その熱に対して、胸の奥ではまだ混乱と衝撃が渦を巻いたままだった。

「……パリ?」私はまた口走り、彼に向き直った。信じられなさで声が震える。「いつそんなこと決めたの? 明日は仕事があるでしょ、それに……荷造りだって。どうして私たち、こんな……いきなり行けるの?」

マシューはにやりと笑った。私が好きになって――ときどき怖くもなる――ずるくていたずらっぽい表情が、鋭い目をきらりと光らせる。「サプライズだよ、ジュリア。しば...

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