第176章

ジュリア視点

しばらくのあいだ、私たちは絡み合ったまま、ふたりとも荒い息を吐いていた。頭を彼の胸に預けると、雷鳴みたいに暴れていた鼓動が、ゆっくりと落ち着いていくのが聞こえる。腕が私を抱きしめ、余韻の波が体の奥を駆け抜けるたびに、逃がすまいと強く引き寄せてきた。

「シャンパンよりいい……」弱々しく笑いながら顔を上げてつぶやくと、彼は男らしい誇らしさそのものの笑みで応えた。

身じろぎすると、彼の熱がやわらぎはじめたそれが私の中からぬるりと抜け、思わず小さく顔をしかめた。満たされていたものが失われたせいで妙に空っぽに感じるのに、不思議と心地よく満ち足りてもいた。私はシャンパンのボトルに手を伸...

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