チャプター 19

ジュリア視点

ネイサンの顔が、ダニエルの言葉に怒りで歪んだ。彼はダニエルへ一歩踏み込み、肩を張る。殴り合いにでもなるつもりなのだろう。

「番の絆について、おまえに何がわかる?」ネイサンは唸り、声を危険な低さに落とした。「おまえなんて学内じゃ無名のくせに、ヒーロー気取りかよ」

ダニエルは退かなかった。「わかってるさ。番の絆は月の女神の神聖な贈り物だ。片方だけに存在するなんてありえない。ロープの片端だけ結べるって言うようなものだ」彼は一瞬、私に視線を向けた。目がふっとやわらぎ、すぐにネイサンへと戻る。今度は決意を宿して。「ジュリアが君の番じゃないなら、所有物みたいに扱うのはやめろ」

胸の奥...

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