チャプター 50

ジュリア視点

会議が始まる十分前、私は三階の会議室に着いた。少しでも早く入り、始まるまでに神経を落ち着かせておきたかったのだ。新学期が始まったばかりで、ほとんどの研究室や授業がまだ本格稼働していないせいか、医療棟はいつもより静かだった。

午前中はアンドリュース教授のプロジェクト資料を読み込んでいた。胸の奥に空いた、かつてダニエルがいたはずの虚ろな穴――そこに意識が吸い寄せられないように、何でもいいから、ほかのことに集中しようと決めて。

会議室の扉は開け放たれていて、雪に覆われたキャンパスを見下ろす大きな窓のある、広々とした部屋が見えた。私は一瞬ためらい、反射的に室内を見回す――出口の位置...

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