チャプター 56

エリック視点

雪に覆われた通りを車で走るたび、家のぬくもりが一マイルごとに遠のいていくのがわかった。体はまだ、俺たちがつながった余韻で微かに震えていて、彼女の触れた感覚が幽霊みたいに肌の上に残っている。絆を通して、急に立ち去った俺への落胆と、それでも満たされている安堵が入り混じった彼女の気配が伝わってきた。

置き去りにするしかなかった満たされない欲求で股間が疼き、俺は運転席で居心地悪く身じろぎして、小さく悪態をついた。リサの匂い――俺たちが一緒にいた匂い――がまだ肌にまとわりついていて、置いてきたものをいやというほど思い出させる。

苛立ちは蛇みたいに腹の底でとぐろを巻いた。あと一時間。た...

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