チャプター 64

マシュー視点

俺はコミュニティセンターのカフェの外に立ち、五分のうちに三度目になる腕時計を確認していた。アビゲイルが遅れているわけじゃない――俺が早すぎただけだ。約束の時刻よりきっかり十五分も前に来てしまったのだから。胃の底でぐるぐるとかき回されるような不安は、彼女とは何の関係もない。昨夜、ジュリア・ホワイトと交わしたあの最悪の会話、そのせいだった。

『あの子、君のことを同性愛者だと思ったんだぞ』ハティが念押ししてくる。思念のつながり越しでも、愉快そうな気配がはっきり伝わってくる。『しかも、元彼に惚れてるってな』

「黙れ」俺は小声で吐き捨てた。通りがかった年配の群れの一員が怪訝そうにこち...

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