第六十八章

ジュリア視点

私は客室にあてがわれた小さな机に腰を下ろし、スプリング・バレーの群れの健康記録を天板いっぱいに広げた。データは、予防医療へのアクセスについて、当初は想像もしなかった興味深い傾向を示していた。専門としてはそこに集中すべきなのに、群れの領域に染みついた緊張だけはどうしても無視できない。

窓の外に目をやると、警備の巡回が明らかに増えていた。戦士たちが周縁の小道を目的意識の強い足取りで行き交い、表情は硬く、険しい。数日前の襲撃が、皆の神経を逆立てていた。

この警戒態勢が、私たちの研究プロジェクトにどう影響するのだろう。アンドリュース教授は、データ収集が予定より長引くなら滞在を延ば...

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