チャプター 79

ジュリア視点

私はそこに立ち尽くしていた。マシューのシャツが肩からだらりと掛かり、安心と困惑が同時に胸に満ちる。ネイサンは連れて行かれた。けれど、彼の脅しはまだ頭の中で反響していた。マシューはほんの数歩先に立っている。ずっと喉の奥に引っかかっていた問いを、ようやく口にするだけの勇気が湧いた。

「……どうして来たの?」私はそっと尋ねた。思っていた以上に声が震えていた。

マシューは振り向き、薄暗い光の中で深く鋭い眼差しをこちらに向けた。「君を信じたからだ」彼は簡潔に答えた。「うまく説明できないのは分かっていた。でも、何かがおかしいってことだけは確かだった」

胸の奥に温かいものが広がった。疑...

ログインして続きを読む