チャプター 80

マシュー視点

薄いカーテン越しに射し込む朝の光が、部屋の中へ金色の縞を落としていた。目を開けた瞬間、身体の下の硬さと、見慣れない光の角度に、しばし状況が飲み込めなかった。だがすぐに昨日の出来事が押し寄せてくる――ネイサンがジュリアを襲ったこと、彼女が涙を崩して取り乱したこと、そして俺が「そばにいる」と約束したこと。

俺はジュリアの部屋の床で眠っていた。奇妙なことに、それはここ何年もでいちばん穏やかな眠りだった。悪夢もない。寝返りで身をよじることもない。ただ……休めたのだ。

『おはよう、朝日さん』ハティの声が、どこか愉快そうな響きを含みながら頭の奥で低く鳴った。『よく眠れたみたいだな』

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