チャプター 9

ジュリア視点

私は手にした小さな乳鉢の内側に、バレリアンの根を一定の力で押しつけ、こつこつとすり潰して粉にした。土っぽい匂いが古い自分の寝室に満ちていく。肩に絡みつく緊張は消えないのに、その香りだけが妙に落ち着かせてくれた。

大学に通い始めて最初の週末に帰省するなんて、別に楽しいと思える類いのものじゃない。けれど、聴診器を買うための金が必要だった。看護の担当教員に、火曜までに各自用意するようはっきり言われている。

安い型でも十分使える。だが私は、職業人生を通して持ちこたえるような、きちんとした上質のものが欲しかった。母も父も、援助してくれるともう約束してくれている――返済は不要だと。今回...

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