チャプター 94

ジュリア視点

教職員住宅の廊下をマシューの後ろについて歩きながら、心臓が早鐘を打っていた。平然としてみせようとしても、肌の下ではカイアが興奮で跳ね回っているみたいだった。彼と一緒に教師寮にいることには、ぞくりとする――ほとんど禁忌めいた――高揚がある。彼が教職に就く前から付き合い始めていたとはいえ、それでもだ。

「静かだな」マシューが言い、あの半分だけの笑みで振り返る。その笑顔ひとつで胃の奥がふわりと浮く。

私は肩をすくめ、何でもないふりをした。「ここにいるの、なんか変。規則破ってるみたいで」

彼はくすりと笑った。

廊下の突き当たりが彼の部屋だった。マシューが鍵を開け、先に入れと手振...

ログインして続きを読む