第103話

戦士ロビー

「ふざけやがって、何だと!」俺は怒りを抑えきれずに怒鳴った。つい口走ってしまったが、ここではニックが俺に主導権をくれたんだ。だから、このまま突っ走ることにした。

「奴らに俺の番が」アルベルトは、そう吐き出すと、体の力が抜けたように見えた。俺たちに話して、安心したのか? その言葉に対する俺の反応は「戯言を」と一蹴することだったが、何かが俺を押しとどめた。行動する前にまず彼の話を聞こうとしたニックが正しかったのかもしれない。こいつが百パーセント真実を語っている確信はないが、同時に、嘘をついているという確信も持てないのだ。

奴の声色と目の奥の光には、真実を語っているかもしれないと思わせ...

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