第123話

ボニー

数分歩いたところで、稲妻に打たれたような衝撃が走った。ニックとリンクできる。あまりの恐怖に、そのことをすっかり忘れていたのだ。それに、トラブルはいつも一人で対処することに慣れきってしまっていたせいもある。助けが必要な時にリンクできる相手なんて今までいなかった。でも、今はいる。私のメイトが。

視界は遮られてしまうけれど、ニックに警告さえできれば、この状況を生き延びる可能性は高まるはずだ。そうよ、リスクを冒す価値はある。そうに違いない。

周囲を見回すと、私たちは長い小道にいるのがわかった。まっすぐで平坦な道。数秒間、視界を失うには絶好のタイミングかもしれない。ニックへのリンクを開く...

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