第49話

アルファ ニコラス

「いや、まさかあんなことになるとはな!」

ウィルとソフィーが隣の小部屋に入ってドアを閉めた瞬間、シェーンがほとんど叫ぶように言った。俺は思わずこみ上げてきた驚きの笑いを漏らしながら、首を振る。「クソ、まったくだ。ありえねえ」俺たちのうちの誰かが彼女と番になるとは夢にも思わなかったが、本気で嬉しい。

俺たちは昔からソフィーと仲が良かった。妹の親友だったが、あの……事件の後、俺たちは皆、彼女に対してさらに過保護になった。だから、俺たちの誰かが彼女のそばにいられるようになって嬉しいんだ。ウィルがずっとソフィーに気があることも知っていたが、あいつは自分の番いに出会って彼女を傷つけ...

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