チャプター 26

ベラ視点:

ヴィクターが選んだカフェは、エンバーホールドのメインの商店街でもひときわ落ち着いた端にあった。本屋と花屋の間にひっそり挟まれ、外観は意図的なくらい地味で、たいていの人は二度見もせずに通り過ぎてしまう。案内係に促され、私は店の奥へと通された。

ヴィクターはもう来ていた。ボックス席の背に片腕を預け、肩の力が抜けたまま座っている。淡い金色の髪が琥珀色の灯りを受けてきらりと光った。彼の前のテーブルには、湯気の立つコーヒーが二杯、それから小さな段付きのスタンドに載せられた菓子が並んでいた。

「早かったのね」私は向かいの席に滑り込むように座って言った。

「近くにいた」彼は、たいていのこ...

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