チャプター 45

ベラ視点:

イーサンが一歩踏み出し、私の手首へと手を伸ばしてきた。その仕草には、ふだん規律を破った群れの者にだけ向ける、あの有無を言わせぬ権威が宿っている。私はわざと一歩退き、胸の前で腕を組んだ。そして、長いあいだ抑え込んできた冷たさをそのまま瞳に乗せ、彼の視線を正面から受け止める。

「証拠もないのに、自分のルナを不法に拘束するつもり?」私は問いかけた。声は病院の廊下をまっすぐ滑っていく。「こんなに証人がいる前で?」

狙いどおり、言葉は突き刺さった。競売場からついてきた群れの数人が居心地悪そうに身じろぎし、イーサンと私の間に視線を往復させる。病院のスタッフでさえ動きを鈍らせ、明らかに一言...

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