第101章

婚礼の車列は幹線道路を滑るように走っていた。松谷家の別荘は西区の臨水山荘にあり、林原家からは車で1時間あまりの距離だ。

その松谷邸はいま、異様なほどの賑わいに包まれている。式は別荘内で執り行われる予定で、使用人たちが屋内外をせわしなく行き来し、飾り付けから導線まで、あらゆる段取りを確認していた。ひとつでも手落ちがあってはならない――そんな空気が漂っている。

松谷石矢本人は、別のホールで招待客と談笑していた。今日は白いスーツに着替え、首元には赤いネクタイ。

ただ――太りすぎているせいで、白が余計に膨張して見える。まるで空気を詰めすぎた風船みたいだった。

松谷石矢が再婚相手に選んだのは、...

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