第115章

まるで闇の中から伸びた見えない大きな手が、みんなの口を一斉に塞いだみたいだった。

そのとき、村木原矢が戻ってきた。手にはテイクアウトの容器がいくつもぶら下がっている。

食卓に並べると、撫子がスマホを見ているのに気づき、彼は無言でそれを取り上げてテーブルに伏せた。

「飯にしろ。そんなの見るな」

「村木原矢……あなたがやったの?」

「は?」

村木原矢は袋の口を裂きながら、わずかに首を傾げる。

椅子に座った林原撫子は瞬きもせず、彼を見据えた。

「情報、押さえたんでしょ?」

村木原矢は答えない。ただ料理を彼女の前へ押しやった。

けれど撫子は、確信めいた声で続ける。

「やっぱりね...

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