第135章

林原撫子も村木原矢と同じように、カメラをオンにした。

明日から林原グループへ復帰する。今のうちに業務を先取りして慣れておく必要がある――そう判断したのだ。

『じゃあ、わたしは喋らないね。ちょうど一緒に仕事できるし』

淡いピンクと白のパジャマ姿。髪は頭頂でお団子にまとめ、つるりとした額が覗いている。湯上がりのボディソープみたいな、清潔で柔らかな気配。いつもよりずっと近寄りやすい。

――背中に毛布を羽織っていなければ、そして眉間の小さな皺が不安を漏らしていなければ。

村木原矢は危うく、本当に「一緒に仕事をするため」にビデオを繋いだのだと信じかけた。

口元だけ、わずかに吊り上げる。

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