第65章

林原寧々はスマホの画面をじっと見つめたまま、自分にとっては天にも昇るような朗報を、胸の奥で静かに噛みしめていた。込み上げる興奮をどうにか押し殺し、二本の指でトーク画面を拡大する。送られてきたメッセージを見つめる瞳には、ありありと笑みが浮かんでいた。

「ふふっ……」

小さく舌を鳴らし、いったん視線を外す。ぼんやりと虚空を見つめた次の瞬間、彼女はたまらず吹き出した。機嫌のよさを隠しきれないまま、くすくす笑いながら低く呟く。

『林原撫子、ねえ林原撫子。今回はどうやってあんたを追い詰めようかってちょうど考えてたのに……まさか、こんな切り札がこっちの手に転がり込んでくるなんてね』

唇の端がすう...

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