第13章

「……私が戻ってきたせいで、いろいろご迷惑をおかけしました。それでも――今まで育ててくださった恩は、心から感謝しています」

そう言って、梨紗は静美と亀之助に向かって深く頭を下げた。

もともと情が残っていた静美の表情が、ぐらりと揺れる。引き留めようと口を開きかけた、その瞬間――横からリリアがそっと袖を引いた。

「ママ……だったら、私が出ていく。梨紗はこの家で十年以上暮らしてきたんだよ? 私なんて、戻ってきてまだ数年の……よそ者だもん」

悔しそうで、それでも健気。そんな顔をされてしまえば、静美の胸に芽生えかけた同情は、いとも簡単に霧散した。

「何言ってるの、あなたがよそ者なわけないでし...

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