第24章

「言いたいことは分かる。でも俺と梨紗は、二十年の付き合いだぞ。そう簡単に切り捨てられるわけがないだろ。それに、梨紗の中にもまだ俺がいるってことくらい、俺には分かる。前は……梨紗がエイズだって聞いたから、断るしかなかった。でも、今は違う。梨紗がエイズじゃないって分かったんだから……」

康之はどっと肩を落とし、重たい溜息を吐いた。

「もし梨紗が、まだ俺と一緒にいたいって言ってきたらさ……俺、どう断ればいいのか分かんねえんだよ」

圭也の口元が、思わずひくりと引きつった。

――こいつ、こんなに馬鹿で、こんなに自惚れてたっけ。

一発殴ってでも現実を見せてやりたい。そう思って口を開きかけたのに...

ログインして続きを読む