第37章

「自分だって大概でしょうが。婚約者を身代わりに差し出しておいて、その妹とできて、今じゃリリアは腹まで大きくなってる。それなのに今度は私を囲おうって? 本当に最低ね!」

梨紗は容赦なく言い返した。

康之のことは、心の底から憎んでいた。あのとき自分を突き飛ばして差し出したことも、助けに来なかったことも、挙げ句の果てにリリアと関係を持ったことも。かつて深く愛していた分だけ、今は骨の髄まで憎い。

ただ、康之は竹原家の人間だ。梨紗には手を出せないし、出す度胸もない。だから向こうから絡んでこない限り、こちらも関わるつもりはなかった。

それなのに、康之は自分から押しかけてきたうえ、無理やり従わせよ...

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