第53章

梨紗が目を覚ましたときには、もう夜になっていた。外はすっかり雨が上がっている。彼女はしばらくぼんやりしたまま動けず、ようやく体を支えて身を起こした。

 痛みはもう引いていたけれど、鈍いだるさのようなものがまだ奥に残っていた。

 梨紗は自分が着ているパジャマを見下ろし、頭の中を真っ白にする。

 どうして自分は寝室にいるのだろう。しかも着替えまでしている。たしかソファで倒れ込んで、そのあとワードに助けを求める電話をかけた。水を飲もうと立ち上がったところまでは覚えている。でも、そのまま意識が途切れたのだ。

 それから――。

 次の瞬間、梨紗は一気に全部を思い出し、はっと目を見開いた。

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