第77章

梨紗は家に戻るなりスマホを取り出し、圭也とワードの連絡先をすべて削除した。圭也の番号はブロックまでかける。

寝室へ戻ると、そのまま布団に潜り込んだ。受け入れられるはずがない。彼は、彼女がコリだと知っていながら黙っていた。二つの顔を使い分け、別人みたいに彼女の心をくすぐり続けたのだ。

そして梨紗は、馬鹿みたいにその嘘を信じた。圭也とワードを同時に好きになってしまった自分を疑い、何度も胸の奥をかき乱して――。

布団に頭まで埋める。そうしていれば、世界と遮断できる気がした。もう何も考えずに済む気がした。

どれくらい経った頃だろう。七海が帰ってきて、ふわりと布団をめくる。ため息混じりに言った...

ログインして続きを読む