第11章

「同情? 別にあたし、あの女に何か借りがあるわけじゃない。なんで同情しなきゃいけないんだ」

陸川雅樹は心の中で吐き捨てた。会うたび口を開けば「やぶ医者」だの何だのと罵ってくる女に、どうして情けをかける必要がある?

呪わないだけ、まだ優しいくらいだ。

そもそも、あいつの不幸は俺が招いたものじゃない。なのに、なぜ俺が理不尽な尻拭いをさせられる?

俺のことは、誰が憐れんでくれるんだ。

親友がやけに刺々しいのを見て、高坂湊はいよいよ訳がわからなくなる。

「雅樹、今日どうした? やけに突っかかってくるけど。あの子に何かされたのか?」

陸川雅樹は我に返った。たった一人の女に、こんなふうに気...

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