第16章

家に入った瞬間、散らかり放題のリビングが目に飛び込んできて、九条家の親子はそろって首を傾げた。

広末蓉子の愚痴を聞かされるうちに、九条柏人の腹の底に火がつく。

「美琴。母さん、偏頭痛なんだぞ。午後ずっとガンガン叩いたりして……やりすぎだ」

九条美琴は即座に言い返す。

「九条瑞希が組み立て業者を追い返したのは、やりすぎじゃないの?」

「業者さんのためだよ。あんた、発病してるのにウロウロして……わざとエイズをばらまくのは犯罪なんだからね?」

九条瑞希は胸を張って言い放った。

「へえ、法律わかるんだ。じゃあ、人さらいに手を貸して人身売買に加担したら、どんな罪になるの?」

九条美琴は...

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