第136章 出会い

K国――山を背に、海を抱くように建つ豪奢な邸宅。

西川星奈は柔らかな本革ソファに身を預け、赤ワインのグラスを指先で揺らしながら、床まで届く窓越しに遠い蒼の海岸線を眺めていた。K国に降り立って、もう一週間近い。

レオンは、息が詰まるほど丁寧だった。贅沢すぎる住まい、専属の使用人、惜しげもない衣装と宝飾品。彼女が口にした「欲しい」は、たいていその場で叶えられる。

――なのに。

その「優しさ」が、日を追うごとに、妙な違和感へと変わっていった。

屋敷の内外にいる護衛の数が、どう考えても多すぎる。外出を口にすれば、天候だの予定だの、もっともらしい理由でやんわりと止められる。スマホの電波は不安...

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