第44章 すべては彼女の自業自得だ

 

「ダメだ! 絶対にダメだ!」

特別病室で、徳望ある太田先生は、須藤寧音の血の気ひとつない顔を見つめ、かつてないほど強い口調で言い切った。

「須藤さん。気持ちはわかります。でも今のあなたの状態じゃ、手術なんて到底できません」

太田先生は検査結果の束を、「バンッ」と勢いよくサイドテーブルに叩きつける。

「重度の貧血。電解質の異常。凝固系の数値も複数アウト。わかってますか、あなたは今――中身を抜かれた陶器の人形みたいなものです。少しでも負荷がかかったら、簡単に砕ける」

言葉を切り、さらに顔を険しくした。

「それに……あなたは希少なRH陰性。うちの血液在庫が足りないんです。手術中に大...

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