第48章 古川寒弥、あなたを憎む

 

古川寒弥ははっと須藤寧音を見た。――じゃあ、さっきのは……自分の勘違いだったのか?

「寒弥さん……」

西川星奈が足早に古川寒弥のそばへ寄り、相変わらず「わかってあげられる人」を演じる。

「もう怒らないで……寧音さんも……きっと、わざとじゃないの」

古川寒弥は西川星奈へ向き直った。

「そうか?」

「おまえも、聞いたんだな」

西川星奈はその反応に一瞬固まったが、反射的にこくりと頷く。目尻がすぐに赤くなり、今にも泣き出しそうな、いかにも委屈そうな顔を作った。

「うん……わ、私も……寧音さんが心配で、それで……」

「だったら、どうして――」

古川寒弥が一歩詰める。

「わざと...

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