第7章 君は永遠に彼女しか見えない

 

西川星奈は、須藤寧音がこんな反応をするとは思ってもみなかった。

頭の中で用意していた筋書きでは、須藤寧音は崩れ落ちて泣きじゃくるか、あるいはヒステリックに詰め寄ってくるはずだった。

どちらに転んでも、自分の勝利と優雅さが際立つ。そう信じていた。

けれど目の前の女は、最初に顔色を失っただけで、そこから先は一切取り乱さない。

冷えた視線のまま、ただ静かに立っている。

崖っぷちに根を張る孤松みたいに。風に叩かれようと、雨に打たれようと、折れない。曲がらない。

その静けさが、星奈の用意してきた台詞を喉元に押し詰まらせた。出すに出せない、飲み込むに飲み込めない。

「寧音さん、そこまで...

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