第96章 検査結果が出た

その後の半日あまり、古川寒弥は姿を見せなかった。

スイートルームは、まるで何事も起きていないかのように静まり返っている。

須藤寧音は部屋に閉じこもり、虚ろな眼で天井を見つめていた。小寺蘭は傍に寄り添い、何度も言葉を探して口を開きかけるのに、結局どれも喉の奥で潰れてしまう。

心をくり抜かれ、吹き抜ける風に身を任せてしまった人間を前にすれば、どんな慰めも薄っぺらい。

――その沈黙を破ったのは、夕刻のチャイムだった。

小寺蘭がドアを開けると、そこにはホテルのスタッフが立っていた。荷物用のカートを押しており、上には深いグレーのハードケースのスーツケースがひとつ載っている。

「失礼いたしま...

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