第107章

「分かってるわ」

美月は淡々と言い、湯呑みを置いた。

「来た以上、しばらくここにいなさい。外で余計なことはしない。拓海にも近づかない。……あいつが次に何を仕掛けてくるか、見届けてやる」

ファングの目がぱっと輝く。首がもげる勢いでうなずいた。

「いい! やっぱ美月が一番だ! なあ、トマトと卵の麺、食べたい。戦地でよく作ってくれただろ。ずっと恋しかったんだよ!」

美月は白目をむいた。

「作れない。出前で我慢しな」

「えー、やだ!」

ファングは即座に不満顔になり、美月の袖をつかんでぶんぶん揺らす。

「出前なんか美月のよりうまくねえよ! 戦地じゃあんな最悪な環境でも作ってくれたのに...

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