第11章

「これでこの先、もう美咲と張り合えねぇだろ!」

吐き捨てるように言い放つと、拓真は鉄パイプを掴み、勢いのまま美月へ振り下ろした。

美月は予測していた。身体を横へ滑らせ、かわそうとする。

だが――拓真の連れてきた男が、彼女の腕をがしりと掴んだ。

「……っ」

美月ははっとして、掴んできた相手を見上げる。

その隙に、拓真の獰猛な笑みが、ぐっと目の前まで迫った。

――結局、この人生でも。私は「手を潰される運命」から逃げられないの?

「やめろ!」

背後から、腹の底を割るような怒号が飛んだ。

湊だ。

「大丈夫か」

湊は美月を掴んでいた男を押しのけ、美月を引き寄せる。

美月は首を...

ログインして続きを読む