第115章

由利は悔しさに声を震わせ、涙までこぼした。

「この恩知らず! 一ノ瀬家があの子に何をしたっていうの! それなのに美咲をこんな目に遭わせるなんて! 美咲はあんなに優しいのに……どうしてそんなことができるのよ!」

「最初から連れ戻さなきゃよかった! 戻ってきて家をめちゃくちゃにするくらいなら!」

美咲は肩を震わせ、嗚咽を漏らしていた。

「……違うの。あの子じゃない……美月じゃない……」

その場にいた全員が、はっと息を止めた。罵声がぴたりと途切れ、視線が一斉に美咲へ集まる。

由利は慌てて美咲の手を握りしめる。焦りで声が裏返った。

「違うって、じゃあ誰なの? 他に誰が告発なんて……美咲...

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