第21章

美月は、すぐには動かなかった。

焦っているのは、自分より向こうのほうだ。

ほどなくして、『星のしらべ』の制作側から連絡が入る。

「橘さん、こういうことでして……最近出回っている噂について、こちらで一度、事実確認をさせていただきたく。ご都合の良いお時間はありますか?」

美月が待っていたのは、まさにそれだった。

だが彼女は即答せず、少しだけ考えてから答える。

「次の収録の前でお願いします。私、早めに入ります。それでいいですか?」

制作側は渋い顔をした。

ニュースは鮮度が命――本来なら今すぐ欲しい。

けれど翌日が収録日だったこともあり、結局は了承した。

翌日、『星のしらべ』の楽...

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