第45章

「敵の敵は味方――そういうものでしょう?」

「源一には脅されるし、蓮にはつきまとわれるし、久美は何度も家まで押しかけてきて騒ぎを起こす。あの一家三人には、もう心底うんざりしてるの」

「黒崎さんだって、黒崎家で長年あの母子三人に振り回されてきたんでしょう。きっと鬱憤も相当たまってるはず。目指すところが同じなら、別々に動くより手を組んだほうがいい」

千鶴は窓の外を見つめたまま、揺れる光をその目に映していた。

しばらく黙り込んだあと、彼女は単刀直入に問いかける。

「あなた、何が欲しいの? はっきり言って。私と組んで、何を狙ってるの」

「何も望んでません――なんて言ったって、黒崎さんは信...

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